CASIOが腕時計の自動組立を開始する
|
カシオ計算機は国内唯一の生産拠点である山形カシオに普及価格帯デジタルウォッチの自動組立ラインを完成させ、2018年8月から稼働を始めると発表した。
内部モジュールの組み立てから本体の組み立てまで人の手で行っていた作業を全て自動化することで、生産効率をこれまでの3倍に高める事が可能で、生産にかかるコストも海外並みの1/2以下に抑えられるという。1日8時間稼動した場合の生産能力は従来と同等の月産10万個を想定しており、ラインの稼働時間延長により増産にも対応できる。
今年4月24日、山形カシオに時計の生産効率を高めるための専用工場を竣工させ、別々の建屋で行っていた製造を集約させ5月から稼働を始めていた。今回の自動組立ラインが追加となることで国内生産体制がさらに強化されることとなる。
現在発表されている自動組立ラインで生産される時計は、1989年から販売の続くロングセラー商品「A159WA」だ。非常にリーズナブルながらその強度と精巧さから世界中で高い信頼を獲得し、シンプルなデザインは誰もが一度は目にした事のある時計である。今後はバンド取り付けから梱包まで自動化を進める方針で、人の目が行き届かないところでどれだけ質を維持できるのかが注目となりそうだ。