レザーマンTREAD全種徹底比較

アクセサリー感覚で身に着けられるLEATHERMAN社のウェアラブルツール「TREAD」には5つのバリエーションがある。それぞれ違ったコンセプトと非常に多くの機能を持つためデータを比較しながら違いを詳しく紹介していきたい。

それぞれの特徴について

基本データの比較

ベースとなる機種が「TREAD」、この他に「METRIC TREAD」「TREAD LT」、時計機能付きの「TREAD TEMPO」「TREAD TEMPO LT」がある。多くの機種に黒色バージョンがあり、DLCコーティング処理により耐摩耗性・耐腐食性を向上させたものとなる。どの機種も外見上の違いは少ないがサイズ・重量・機能等それぞれ特徴がある。

TREAD（トレッド）

出典：https://www.leatherman.com/

世界で初めてウェアラブルツールというスタイルを採用し販売されたのが「TREAD」だ。ウェアラブルツールとは身に着けて持ち歩くツールの事で、折り畳み式の工具様デザインにとらわれない新しいツールの形として世界中で多くの注目と評価を得た。

METRIC TREAD（メトリックトレッド）

出典：https://www.leatherman.com/

TREADの一部ドライバー機能に採用されていたインチ規格を、国内基準のメートル法ミリ規格に改良したものが「METRIC TREAD」だ。

TREAD LT（トレッドLT）

出典：https://www.leatherman.com/

TREADの幅を約20%スリム化し10%軽量化したものが「TREAD LT」だ。扱いやすいだけでなくアクセサリーとしての印象がアップした。

TREAD TEMPO（トレッドテンポ）

出典：https://www.leatherman.com/

TREAD使用時のトルクに耐えられる堅牢な時計機能を追加したものが「TREAD TEMPO」だ。時計の強度設計が難航し当初予定していた時計付きTREADの発売は延期となっていたが、開発した特殊なラグ(TREADと時計の接合部分)により時計にかかる負荷の軽減を成功させた。

TREAD TEMPO LT（トレッドテンポLT）

出典：https://www.leatherman.com/

TREADをスリム化したTREAD LTに時計機能を追加したものが「TREAD TEMPO LT」だ。時計部分は通常TEMPOの時計横幅から7mmサイズダウンさせた専用規格となる。スマートな外見から一般時計と変わらない装着イメージになった。

LINKと規格比較

LINK（リンク）について

TREADはLINKという組み換え可能なパーツの繋ぎ合わせによって構成されている。1つのLINKには1～3個の機能があり、初期状態で約9個のLINKが連結されている。手首のサイズに合わせてLINK数を調節していくが、アメリカンサイズのため平均で2～3個のLINK取り外しが必要となる。通常LINKの縦幅は「約13mm」だが、下記で紹介するLINK1は「約6mm」のため微調整も可能だ。

LINK横幅は通常「22mm」に対しスリム化をコンセプトとしたTREAD LTのみ「18mm」で、LINK名や機能は同じだがパーツの互換性はない。以下がTREAD全種のLINK・パーツとその機能になる。

LINK1	LINK2	LINK4	LINK6
■3/32”マイナスドライバー ■1/8”マイナスドライバー	■#1-2プラスドライバー ■1/4”ボックスレンチ ■3/16”マイナスドライバー	■カッティングフック ■SIMカード・ピック ■窓ガラス割り(タングステンカーバイド製)	■5/16”マイナスドライバー ■3/8”ボックスレンチ ■1/4”マイナスドライバー
LINK7	LINK8	LINK9	LINK10
■3/32”六角ドライバー ■3/16”ボックスレンチ ■1/8”六角ドライバー	■1/4”六角ドライバー ■酸素ボンベ用レンチ ■3/16”六角ドライバー	■5mm六角ドライバー ■10mmボックスレンチ ■6mm六角ドライバー	■3mm六角ドライバー ■8mmボックスレンチ ■4mm 六角ドライバー
LINK12	LINK15	LINK16	LINK17
■#1プラスドライバー ■6mmボックスレンチ ■#2プラスドライバー	■#1-2プラスドライバー ■7mmボックスレンチ ■3/16″マイナスドライバー	■#1スクエアドライバー ■9mmボックスレンチ ■#3スクエアドライバー	■ポジドライバー#1 ■11mmボックスレンチ ■ポジドライバー#2
LINK18	LINK19	LINK20	クラスプ
■#20トルクスドライバー ■12mmボックスレンチ ■#25トルクスドライバー	■#27トルクスドライバー ■6mmボックスレンチ ■#30トルクスドライバー	■セーフティーカッター ■栓抜き ■窓ガラス割り(タングステンカーバイド製)	■#2スクエアドライバー ■栓抜き ■1/4”ソケットアダプター
クラスプTEMPO用	タイムピース	タイムピース(後)	LINK TOOL
■スクエアドライバー ■1/4”ソケットアダプター	■ダイバーズベゼル ■(逆回転防止ベゼル)	■リンクツール(着脱式)	■リンク調整用マイナスドライバー ■ヤスリ(裏面)

規格比較とLINK構成

LINKのドライバー規格には「インチ規格」と「ミリ規格」があり、TREADはインチ規格の採用に対しMETRIC TREADではミリ規格を採用している。他機種は混合規格のため、全てのTREADが異なる特性をもった組み合わせとなる。各TREAD標準装備のLINK構成とドライバー規格は下記のようになる。

＊TREAD LT LINKは通常22mm幅を18mmに縮小し10%軽量化したもの。

LINK名(規格)	TREAD	METRIC TREAD	TREAD LT(*)	TREAD TEMPO	TREAD TEMPO LT(*)
■TIME PIECE
■LINK1
■LINK2(inch)
■LINK4
■LINK6(inch)
■LINK7(inch)
■LINK8(inch)
■LINK9
■LINK10
■LINK12(inch)
■LINK15(mm)
■LINK16(mm)
■LINK17(mm)
■LINK18(mm)
■LINK19(mm)
■LINK20
■リンクツール
■クラスプ

機能比較

LINK機能は全45種類あり、その内29～31機能で各TREADは構成されている。METRIC TREADはTREADをmm規格へ変更しただけの機種ではなく全く別の機能を搭載しているため、各TREADのコンセプトに加え自身が求めている機能を搭載しているか確認することをお勧めする。

TREADの選び方

各TREADそれぞれにコンセプトがあるため以下の流れで選択が可能だ。

時計なし			時計あり
通常 サイズ		スリム サイズ	通常 サイズ	スリム サイズ
inch 規格	m 規格
TREAD	METRIC TREAD	TREAD LT	TREAD TEMPO	TREAD TEMPO LT

この他にも搭載機能を重視する場合は先程の表で比較したり、好みのTREADに必要なLINKツールを後付けする事も可能だ。自身の好みや用途に合ったものを選ぶと最高のツールがきっと見つかるだろう。

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