軍用規格の『ペリカンケース』にコレクション品を託す
多くの収集家にとってコレクション品の保管方法は楽しい悩みであり、完璧にクリアしなければ心が晴れない問題でもあるはずだ。鑑賞して楽しみたいけど時には手に取って楽しみたい、それでいながら完璧に保護もしたいし、いざという時には持ち運びもしたい等わがままは尽きないだろう。そんな悩みを抱える者の一人として唯一願いを叶えてくれたのがペリカンケースだ。
ペリカンケースとは
1976年にカリフォルニア州に設立された「ペリカンプロダクツ社」が開発し、防水・防塵IP規格やミルスペック(米軍標準規格)、STANG 4280(NATO標準規格)を取得し、耐久性と抜群の実用性から産業用、軍、警察、消防などのシェアを大きく占める信頼と実績の高いケースだ。一般ではカメラ業界での需要を大きく伸ばしており高額レンズ等の持ち運びに使用されている。
ケースの特徴
1.外装と構造性能
素材はコポリマーポリプロピレン樹脂を使用し、成形工程で内部に気泡を形成させるため通常の樹脂より強度が高く軽量。また、ケースの外側にいくつものリブを張り出すことで各パーツを外部の衝撃から保護し、車で轢いても壊れないほどの堅牢さを実現。
ペリカンケース特有のハンドル付近の丸いパーツは、気圧変化によるケース内部と外部環境との圧力差を一定に保つ自動調整バルブ。ゴアテックス素材のため空気を通すが水は通さないため防水性に影響無し。
留め具のラッチは、衝撃が加わっても簡単に開かない「てこの原理」を使ったダブルアクションラッチを採用。ペリカンの類似ケースの多くは衝撃によりラッチが外れ or 壊れ蓋が開き内容物が飛び出すため、特殊なラッチと張り出したリブの役割は大きいと言える。
2.内装
標準のブロックウレタン(Pick’N Pluck FOAM)は約1.5㎝角のブロック状の切れ目が入っており、指で簡単に切り抜き大切な品をジャストサイズで収納・保護することが可能。蓋の周囲には防水・防塵規格IP67を実現するOリング型ガスケットが装備されている。
※内装品はウレタン、Oリング共に単品購入が可能。
コレクション品の収納例
画像のケースは「1450」。アメリカではペリカンケースを各種ツールの収納に使用する事も多い。さすがにこれだけ金属製品を詰め込むとかなり重いが、それだけの重量があってもハンドルやケース本体に不安要素が一切ない。
画像のケースは「1200」でウレタンの切り取り前。小型ケースはアクションカメラ等ガジェット類の収納が多いが、ハンドガンの収納に利用される事もある。日本ではエアガンや実物の光学機器を大切に収納するために利用している人もいるようだ。ライフルサイズのロングケースもあるが、東京マルイの次世代電動ガンと同等もしくはそれ以上の超高額になるため、ケースと収納品の価格が逆転するおかしな現象が起きてしまう。
その他の利用方法としては、大切な時計や貴金属など価値の高い品の持ち運びや、子供の頃に収集したカードやフィギュアのような思いでの品を大切に保管するのにも適してるといえるだろう。(その際はボックス内を適湿に保つこともお忘れなく。)ケースサイズは非常に多くのバリエーションがあるため、大抵のものは収納が可能である。
大切な品を実績ある性能で完璧にガードし、蓋を開けると観賞も可能。手に取って楽しむ事も出来るうえ、蓋を閉めると持ち運びも可能。これほどコレクション収納に最適なケースは他にはないだろう。